二次小説

永遠のジュリエットvol.20〈キャンディキャンディ二次小説〉

 

 

高い塀に囲まれたどこか殺伐とした雰囲気が漂うNY屈指の大病院、聖マリア総合病院。
 
 
吐血したスザナを運び込んだその病院で、すぐに応急措置といくつかの検査がなされた後、スザナの両親とテリュースが医師に呼ばれたのはかなり時間がたってからだった。一緒に病院にかけつけたロバートをはじめ、幹部や団員たちは明日の公演を考えて、いったん引き上げていた。

 

立ち話では終わらないほどの難しい話になるからと、3人が通されたカンファレンスルーム。
そこで、医師からスザナについての聞き取りと今わかる範囲のスザナの病状、そしてその後行われる検査の説明があった。

 

「ここ最近、スザナさんは疲れやすいとおっしゃってはいませんでしたか?どこでぶつけたのかわからない打ち身のアザができたりしていませんでしたか?」

 

ひとつひとつ何かを確かめていくように質問する医師は、すべて「イエス」とうなづくマーロウ夫人の返事に、どこか暗い森の一本道を歩いて行くかのように、探りながら、だがしかし確実に何かに向けて結論を出しているように見えた。「イエス」が重なる度に恐ろしい結果が待っているようで、マーロウ夫人の声は段々とかぼそくなっていく。

 

そして、かなり詳しく最近のスザナの様子を聞き取りした後、その医師は、今後の検査を待たなければ正確にはわからないが、と前置きをした上で、ある病名を告げたのだった。

 

それは当時の医療では治療が困難な不治の病だった。完治するための治療はまだ確立されておらず、対処療法につとめるしかない、そんな恐ろしい病。

 

最後に医師は、そこで口調をやわらげ、もう1度、正確なことは検査をしないとわからないこと、このまま入院し、検査をすることを口にした。そして、もしその病名で間違いないのなら、それをご本人に伝えるかどうかもご家族でよく話し合っておいてくださいと言うと静かに部屋を出ていった。

 

「そんな───。」

 

夜に包まれた少し薄暗い部屋の中、冷え冷えとした空気を引き裂くようにマーロウ夫人の慟哭がせきをきったように溢れ出した。

 

「ううっ───。」

 

夫であるマーロウ氏は悲しみに身を震わせる夫人をそっと抱き寄せ、自らも目をつむり天を仰いだ。

 

神よ────。

 

なんと残酷な運命をお与えになるのですか──。

 

普段から海外での買い付けで家を留守にすることが多かったマーロウ氏だが、娘の婚約パーティーのため、珍しく長い間自宅に戻っていた。

 

「バレリーナへの夢を諦め、大女優になることだけを目標に頑張ってきたと言うのに……、あんな事故にあって舞台に立つ夢も断たれ……、やっと好きな人と結ばれると言うのに……。」

 

マーロウ夫人は震える声で誰に言うともなく声に出して言うと長い間泣き続けた。その間、『なぜなの』とうわ言のように呟きながら。

 

カタン──。

 

テリュースは、その場にふたりを残し、まだ眠っているであろうスザナの病室に行こうと席をたった。

 

その音に。

 

マーロウ夫人が、テリュースの方に涙に濡れた顔を向ける。

 

「ねぇ、テリュース。」

 

マーロウ夫人は、皮肉な口調で問いかけた。

 

「あなた、今私たちと同じように悲しんでいるのかしら?あの子の恋人として本当に心から容体を心配しているの?」

 

「・・・・・・。」

 

テリュースはその視線を受け止めて流し、何も答えない。いつからか、テリュースはマーロウ夫人の言葉を流す術を身につけていた。グランチェスター夫人に言い返したようにはひとことも返さず、黙って投げつけられた言葉を受け止め、静かに聞いているだけだった。そうするのが1番、テリュースにとって楽なやり方だった。

 

マーロウ夫人は、事故の直後にもテリュースの責任を責め、ある時などは持って行った見舞いの花束を投げつけたこともあった。だが、そのうち、自分の娘がテリュースのことを愛していて、その身を呈してかばったことを知ると、態度を変え、今度は娘のそばに一生いてくれるようにと懇願し、やがてそれは強要へと姿を変えたのだった。

 

「テリュース、スザナが不治の病だと聞いて、本心は喜んでいるのではなくて?あの子がいなくなれば、あなたは自由になれる。厄介払いができると思っているのでしょう?」

 

マーロウ夫人の目はどこかうつろに見えた。

 

「カミラ、やめないか。テリュース君がスザナによくしてくれているのを知っているだろう。」

 

「本心は、どうだかわからないわ。自分をかばってケガをしたあの子の側にいるのは、世間体を気にしてかもしれないし。そもそも、スザナが病気になったのはあの事故のせいに違いないと私は思うの。」

 

マーロウ夫人は、テリュースがロックスタウンから戻ると前にも増して何かとふたりのことに口を出し、テリュースにも干渉するようになっていた。それを庇い、ふたりができるだけ対峙することのないようにしてくれていたのはスザナだった。

 

「カミラ、それは違うと先生もおっしゃっていただろう。逆にあの事故があったから、スザナにはこうやって愛する男性がそばにいてくれるのだと思えないか?これから病と戦わなければならないスザナにとって、テリュース君の存在がどれだけ心の支えになるか。」

 

マーロウ氏は、娘のことになると周りが見えなくなって、客観的に物事を考えられなくなる妻が心配だった。娘のことになるとどこか精神のバランスを崩してしまう。

 

「心配なさらないで下さい。彼女を……スザナを支えていきますから。」

 

テリュースはふたりにそう言うとスザナの様子を見てくることを伝え、カンファレンスルームを後にした。

 

 

 

雪は、やんでいた。

 

スザナが目を覚ました時、雪に反射する月明かりの中庭を窓から見つめているテリュースの背中があった。

 

スザナの知っている舞台のテリュースは、華やかで幾千もの輝きを放っていた。しかし、今そこにいるテリュースの背中には、華やかさの欠片もなく、あるのは孤独だけだった。

 

テリィ・・・・。

 

スザナはテリュースの寂しげな背中を見て、彼を抱きしめてあげたい衝動にかられたが、口にしたのは別の言葉だった。

 

「テリィ・・。どうやらわたし、パーティーを台無しにしてしまったのね。」

 

その声にテリュースが驚いたように後ろを振り向く。

 

「・・スザナ。大丈夫か?具合はどうだ?」

 

「もう全然平気よ。途中から頭がぼんやりしてあまり覚えていないけど、わたし、きっと貧血で倒れてしまったのね。」

 

どこまで記憶があるのか、吐血したことも覚えていないらしく、何でもないことのようにスザナは微笑んで見せ、ベッドから体を起こそうとした。それを素早く止めるテリュース。

 

「スザナ、まだ起きてはいけない。君はしばらく入院して検査をしなくてはならないんだ。」

 

「そんなの大袈裟よ。ここのところ忙しくてあまり食べられてなかったから、単なる貧血だもの。朝からなんとなくふらふらするとは思っていたのだけど、ダメね、わたしって。今後はちゃんと食べるようにするわ。」

 

スザナは「病院」が何よりも嫌いだった。「入院」という言葉にアレルギーもあった。ヤコブ病院を思い出すから。

 

あの時___。

 

ロミオとジュリエットの稽古中、スポットライトからほんの少しはずれたところに立っていたスザナは、ギシギシという鈍い音が頭上で響いているのに気づいた。本番も近い緊迫した時間の中、気を散らすことにためらいもあった。だが、なぜか心がざわつき、頭上を見上げたのと同時に、ゴンという鈍い音がして、まぶしい照明機材がスポットライトの中にいたテリュースに向かって落ちてくるのをスローモーションのように見たのだった。

 

 

 

『危ない!!テリィ──!!!』

 

ドン!!

 

スザナは渾身の力を込めてテリュースを突き飛ばした。テリィをスポットライトの外へ───。それだけを考えて。

 

 

 

気がついた時には病院のベッドに寝かされていて、スザナは自分が生きていたことにまず驚いた。光の中に飛び込んだ時、自分は死ぬのだと思っていたから。そしてすぐに命の代わりに失った物に気がついた。

 

もう舞台に立てない。女優ではいられない。

 

それならいっそ、あのまま死ねていたら。何度そう思ったか。

 

最初は半乱狂になった母親のそばで放心状態だったスザナだが、事故の責任はテリュースだと泣き叫ぶ母親にテリュースを愛していること、事故は彼のせいではないことを伝えた。

 

それでもテリュースを許そうとしない母親。

 

スザナ自身もテリュースに会いたい気持ちと会えばすがってしまいそうな気持ちで揺れていた。会ってはいけないと囁く自分がいた。哀れにとりすがって、あの人と別れて私のそばにいて、と言い出しそうで怖かった。

 

それに何より。

 

会ってしまえば、もう終わりになるかもしれない。毎日お見舞いに来てくれることもなくなるかもしれない。

 

テリュースが謝罪して──。

 

事故はあなたのせいではないわ──。

 

そう言った後は、自分は忘れ去られるかもしれない───。もう見舞いにも来てもらえないかもしれない───。

 

それが怖くて、テリュースの見舞いを受け入れることができなかった。

 

それなのに、突然病室に現れたテリュース。

 

愛しい人に会えた嬉しさと同じくらいこれで終わりなのかもしれないと怖かった。

 

 

 

「あなたたちの関係も終わりね。わたしの体をこんなにしたのは、あなたよ、テリィ。あなたは一生わたしのそばにいる義務があるわ。」

 

本気で言った言葉なのか、スザナ自身も今でもわからない。テリュースに事故の責任は全くない。落ち度もない。自分が怪我をしたのも彼のせいではない。それはわかっているはずなのに──。

 

女優の道を断たれ、病院のベッドにいる自分。テリュースは愛するあの人と逢瀬を楽しんでいる。きっと私のことなど忘れて、あの人と生きていくのだ。

 

そう思うとスザナの中から言葉が湧き出した。止めようがなかった。

 

あの時、スザナの言葉に凍りついたように彼女を見つめたテリュース。

 

きっと、彼はそんなことを想像すらしていなかったのだ。

 

『事故の責任をとって、一生スザナのそばで生きていく』

 

テリュースは、その時、それを初めて意識したのだ。そうしなくてはならないのかもしれないと。

 

そして、テリュースを縛り付けたその言葉は、今もスザナを苦しめている。

 

そばにいてくれるテリュースは、あの時の言葉に従い、義務を果たそうとしているのだと感じられるから。どんなにテリュースが優しくても、恋人として振るまってくれていても、スザナの『あの言葉』を忠実に守っているだけなのかもしれないと感じるからだ。

 

「病院は嫌よ、テリィ。もう帰りたいわ。検査なんて必要ないもの。お願い。」

 

「貧血だとしても、しっかりと調べてもらった方がいい。君は最近、また少し痩せたように見える。」

 

小さな子供に言い聞かせるようなテリュースの穏やかな口調。

 

「こんなところにいたらその方が病気になりそうよ。お願い、テリィ。家に連れて帰って。」

 

スザナはテリュースに懇願した。この冷たい病院のベッドに身を横たえているとあの時の自分を思い出しそうだった。

 

「わかった。ではこうしよう。俺が一晩中、ここにいて君についているから。」

 

テリュースの瞳は優しさに満ちていた。

 

「でもテリィ、あなた、明日はソワレに出演予定よね?」

 

「ああ。だから、明日の朝までここにいることにする。」

 

スザナが状況をまったく把握できていないのがせめてもの救いだとテリュースは思った。

 

「本当に?いいのかしら?」

 

「構わない。こんなことくらいしかしてやれないから。マーロウ夫妻も別室で君が目覚めるのを待っているんだ。今声をかけてくる。」

 

テリュースがそう言うと、

 

「呼んできてくださる?パパとママに会いたいわ。でもママに、ちゃんと食べなさいと叱られてしまうわね。」

 

スザナは安心したように微笑んだ。

 

 

 

スプリングガーデン劇場「マイガール」は。
次の日のソワレもいつも通り、観客の割れんばかりの拍手喝采で幕を閉じた。

 

繊細な芸術家肌。
テリュースの内面にまで踏み込んだデータを持ち合わせていない劇団員たちは、そんな風にテリュース・グレアムのことを評価していた。だから、昨日の婚約パーティーで、スザナが吐血して倒れたことを噂で聞いた団員もその場にいた者もその日のソワレをかなり心配していた。

 

テリュースは大丈夫かと。またロミオとジュリエットの二の舞になるのではとの懸念を抱いていた。

 

特にあの公演での崩れたテリュースを目の前で見た者たちは余計に、腫れ物に触るようにテリュースを扱った。ブライアンですら、テリュースを見つけるとスザナの容体を尋ね、彼を気遣ったほどだ。

 

だが、スプリングガーデン劇場関係者の心配は、全くの杞憂に終わる。ロックスタウンから戻ったテリュースは、ある方法で芝居に没入するやり方を身につけていたから。

 

それは、『芝居中、テリュースとしての心を捨て、役柄に入り込む』というやり方だった。

 

それが良いことなのか悪いことなのかはテリュースにはわからない。しかし、それは役者としては今のところ確実に成功しているように思えた。

 

アンコールが終わり、そのまま楽屋に引き上げようと通路を歩いていたテリュースは、もう女優としては舞台に上がっていないソフィアとすれ違う。テリュースを見ると軽く会釈をして通りすぎるようとするソフィア。

 

 

 

 

テリュースは、ふと立ち止まり、声をかけた。

 

「ソフィア、いや、スカーレット・メイ先生。教えて欲しい。もし、カイル・レインの父親、カーライル伯爵が最後までふたりの結婚を許さなかったら、カイルはローズと生きる道を選んだでしょうか?彼が伯爵家を捨てることを、ローズは受け入れたと思いますか?」

 

ソフィアは、突然、なぜそんなことを聞くのか?とは言わなかった。

 

立ち止まり、考えるように少し黙りこんだ後、ゆっくりと口を開いた。

 

「愛を貫くことは簡単ではないと思います。人生には予測できないことはいくらでも起こりますから。でもきっとカイルは全力でローズと生きる道を探し、死力をつくすと思います。ローズもまた同じではないでしょうか。」

 

ソフィアは、ソバカスだらけの顔をまっすぐにテリュースに向けた。

 

「でも万にひとつ、彼らが別れを選ばなければならなかったとしてもお互いを愛し続けたと思います。そして、どの道を選ぶにしても、彼らはまず、相手を想いながら、自分が幸せになる努力をすると思います。」

 

「・・自分が幸せになる努力?」

 

テリュースがソフィアの言葉の真意をはかりかねて小さく呟くが、彼女はそのまま続ける。

 

「たぶん、カイルもローズもお互いに相手の幸せを1番に考えるでしょうから。自分が幸せでいることを相手が望むのなら、幸せでいなければ。でも、それってとても難しいことですよね。愛する人を失っても幸せでいることは。でもそうしなければ、相手はもっと辛い……。」

 

そこでソフィアははにかんだように、瞬きをしてからテリュースの瞳をまっすぐに見つめた。

 

「・・なんて、半分受け売りなんです。」

 

ソフィアは彼女にしては珍しく声に出してクスクスと大きく笑った。笑うとソバカスがはじける。

 

「ソフィア・・・・。」

 

「恋愛経験もたいして持っていないわたしがこんな偉そうなことを言うなんて、笑っちゃいますよね。実は最近恋愛小説を読んでいて、そんなことを思ったんです。ですから、真に受けないでくださいね。」

 

昨日のスザナの件を尋ねないのも彼女らしかった。相手が話してくれるまで待つスタンス。きっと状況は良くない、誰の目にもそれは明らかだったから。テリュースさんは話したくないかもしれない。だったら聞いてはいけない。ソフィアはそう思っていた。

 

「今日のカイルもとっても素敵でした、テリュースさん。わたし、ブライアンさんに部屋に呼ばれているので、これで失礼しますね。」

 

そう言ってソフィアは、くるりと背中を向け、マネージャー室へ向かう。その後ろ姿にテリュースは小さく呟いた。

 
 

「自分が幸せになることを考える?相手の為に?」

 

テリュースは初めて聞いた言葉のような気がした。

 

俺が幸せになることが、相手の幸せだと?

 

そうだ、テリュース。

 

お前もそれをキャンディに望んだではないか。

 

「キャンディ、幸せになるんだぜ。幸せにならないと承知しないからな。」

 

自分が彼女にかけた言葉。心から思ったことだが、俺はなんと苦しいことを彼女に要求したのだろう。なんと残酷な言葉を彼女にかけたのだろう。自分から別れておきながら幸せになれだなどと。

 

テリュースは今さらながら自分の愚かさに歯ぎしりした。

 

そんな当たり前のことに気づいていなかったなんて。

 

愛はどちらか片方だけの献身で成り立つものでは決してない。俺がスザナを幸せにするだなど、思い上がっていた──。

 

今お前は幸せか?幸せだと言いきれるのか?テリュース。そんな俺の姿を見て、スザナは幸せか?

 

ベテラン記者がいみじくも表現したように、テリュースの心は深い迷路に迷いこんでいた。

 

 

 

   次のお話は
    ↓
永遠のジュリエットvol.21〈キャンディキャンディ二次小説〉 「熱いから気をつけて、キャンディ。」 そう言って、レイン先生が暖炉の前に座っているキャンディに、湯気の立ったココアを渡してくれ...
今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。深く深く感謝いたします。

 

「キャンディ、幸せにならないと承知しないからな。」
あの当時、この台詞が私には辛かったのです。テリィが、キャンディとはもう関係ないんだと突き放したようで。バカバカ!テリィ。(笑)
でも、他にキャンディにかける言葉なんてないんですよね。「すまない」「愛していた」・・・・もっと違いますね💦
 
私もスザナはどうしても好きになれないキャラクターですが、スザナとマーロウ夫人が極悪人で、テリィと憎しみあっていたかのような関係とは思いませんでした。
そうであったなら、話は簡単?ですし、スッキリ!なのですが、そうでないからこそ、テリィの苦しみは深いんだと思うんです。
キャンディも言ってましたよね。
“スザナがもっと嫌な人ならよかったのに”、嫌いになれたのにと。
“誰かを本気で好きになったらきれいな気持ちのままではいられない”とも。
 
スザナが自分のことを懸命に愛してくれているのを知っているテリィ。でも愛は、わき上がってくるもの、理性で感じようとしてできるものではないからこそ、テリィは苦しんでいると妄想いたしました。
 
表面上はそこそこ(笑)波風なく過ごしている?テリィもまだまだ内面は葛藤だらけです。
 
役者としても、子供騙し?のようなカイル役では、自分の心を捨てることによって「本物のカイルのようだ!」と評価を得ていますが、ハムレットのような誰もが憧れる重厚な役には、それは通じません。(ハムレットは演じる人間の内面が写し出される役柄だと思っています)
テリィの心が満ち足りてこそ、世界に轟く豊かなテリィのハムレットになるのだと思います。まだまだほど遠い道です。
 
夏が過ぎて行くのが少し寂しいような・・、でも心地よい秋が早くきてほしいと願うような毎日。みなさま、ご自愛くださいませ。ジゼル

 

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ABOUT ME
ジゼル
「永遠のジュリエット」は、あのロックスタウンから物語がはじまります。あの時運命が引き裂いたキャンディとテリィ。少女の頃、叶うなら読みたかった物語の続きを、登場人物の心に寄り添い、妄想の翼を広げて紡ぎたいと思っています。皆様へ感謝をこめて♡ ジゼル

POSTED COMMENT

  1. パイシェル より:

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    PASS:
    深いなーと思いながら読みました
    私は、キャンディに幸せになれという、テリィの言葉も、深く考えず読んでいたような・・
    たしかに、辛い言葉ですね
    一緒になれることが、唯一の幸せだと思っていた相手がいなくなっちゃうんですものね
    スザナもこのままじゃ、幸せになれない・・
    とても大事なシーンな気がしました
    テリィの心というか、考えの深いところに響くような
    でも、こうなると、スザナが可哀想に思えますね
    辛い結末になっちゃうのかな?
    テリィの役への取り組み方とかも、なんだかお芝居のことに詳しいのかな?と思って読みました
    役の入り方つまり、自分の感情を押し殺したやり方では、ほんとの感動はうまれないということかな?
    あちこち深くて、興味深かったです^ ^

  2. ジゼル より:

    SECRET: 0
    PASS:
    パイシェルさま
    コメントをありがとうございます。深く丁寧に読んでくださり、感謝いたします
    別れ際にテリィがキャンディにかけた言葉『幸せにならないと承知しないからな』は、私にとっては、『テリィ、それを言うなんて残酷すぎる』と感じるんです
    テリィ、あなたがいないとキャンディは幸せになれるわけないじゃないと。
    でも。
    あの時、テリィがキャンディにかける言葉なんて他にはないですよね。
    『すまない』や『許してくれ』だともっと辛い。
    それから。
    スザナは、『テリィから与えられるもの』ではなくて、彼女自らが意識を変えないと『真の幸せ』に気づかないと思うんです。スザナに対して、これをしてくれるテリィ、あれを言ってくれるテリィ、ではなく。
    自分中心の幸せではなくて、もっと深くて、相手の幸せを自分の幸せと感じるような。
    幸せなテリィを見て幸せに思えるような愛。
    キャンディならきっとそうなんだと思うんです。テリィが困らないように、幸せになれるように、そんな考えの女の子。だから、みんなが、キャンディを好きになっちゃうのではないかな~なんて考えています。
    お芝居やバレエ、ミュージカル、オペラなど大好きですが、詳しくなんてないです
    でも。音楽(ピアノしか知りませんが)なども、『その時の気持ちの状態』で、音が全然違ったりします。
    だから、豊かな心で演じないと、ハムレットのような世界中が愛する大役はこなせないと思います。スザナの側で苦しみながら演じるハムレットは、、、、、なんて想像しています。
    パイシェルさまは、芸術家で、細やかで繊細な心の持ち主だと感じています

  3. パイシェル より:

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    PASS:
    >パイシェルさん
    返信を読みながら、なるほどと思いました
    たしかに、スザナは、してもらうことをとにかく求めてますね
    何をしてあげられるかではなく・・
    そこが、キャンディとの違いなのかもしれませんね
    本当の幸せって、難しいけど、たしかに、相手の幸せを、幸せに感じられることから始まるのかもしれないです
    でも、私もそれいうと全然できてない気がする^_^
    でも、たとえスザナにそれができても、やっぱり切ないかも
    どんな仕方でかはわからないけど、スザナにもキャンディにもテリィにも、なんらかの幸せが訪れると良いな、なんて思ってしまいます
    都合の良い話ですが
    あと、私は芸術家かはわからないですが、そう言ってもらえて嬉しいです
    でも、そういうジゼルさんこそ、繊細というか、豊かな、ひびく心を持ってある方だなって思ってます^ ^
    ピアノ弾けるのも、すごいです
    私、遠い昔に、学校で、ギターをすこし練習して、ひいたくらいで、今は楽器全く駄目です
    家族みんなギター弾けるのにわたしだけ(^◇^)
     
    だから、楽器出来る人って尊敬しちゃいます♪
    長くなっちゃいましたが,続きも楽しみに、読みますね☆

  4. ジゼル より:

    SECRET: 0
    PASS:
    パイシェルさま
    『本当の幸せって、難しいけど、たしかに、相手の幸せを、幸せに感じられることから始まるのかもしれないです。
    でも、私もそれいうと全然できてない気がする^_^』
    私も‼️私も全然できてないです
    パイシェルさまって、『ご家族に喜んでもらおう』『お友達と笑顔で過ごしたい』と考えていらっしゃると感じます。まわりの人の幸せが、パイシェルさまの幸せ、って行動なさっているような気がします。過去のブログを読ませていただいてそう感じました 素敵です✨
    それに、『スザナにも幸せになって欲しい』と思う気持ちは、私も全く同じなんです。(たぶんそう思うキャンディキャンディファンは少ないはず)
    テリィがひとりなのだから(笑)キャンディとテリィ、スザナとテリィというカップルの成立はありえませんが、私は、『テリィはスザナのことも(キャンディへの気持ちとは違いますが)同じ俳優として、命がけで愛してくれる人として深く思っている』と思いたいんです。
    そして、スザナにもテリィのその大きくて深い気持ちに気づき、幸せを感じて欲しいって。
    それを物語の中でお伝えするのは、難しいです
    それから。
    ご家族はギターを弾かれるのですね 素敵な音楽一家ですね
    ではパイシェルさまは、ギターにあわせて歌う、って言うのはいかがですか?
    ちなみに。わたし、ひどい音痴です 恥

  5. パイシェル より:

    SECRET: 0
    PASS:
    >ジゼルさん
    周りの人のことを考えて、喜んでもらおうとするって、私もとてもできてないし、苦手ですよ~
    でも、意識するだけでも少しは違うかもしれないですね^ – ^
    あと、わたしも歌はあまり上手じゃないですよ
     
    それをいうなら、もっと上手い人がまた、家族にいるんです
     
    ギターもひけて、歌もうまくて・・
    私の出番じゃないかも
    でもでも、家族で楽しむ程度なら、それもありかも♪
    楽しければいいんですもんね(^^;
    ジゼルさんと話すの、楽しいです~
    また遊びに来ますね

  6. ジゼル より:

    SECRET: 0
    PASS:
    パイシェルさま
    私も
    私もパイシェルさまとお話するのが、とってもとっても楽しいです
    昔、中学生の頃、大親友だった『美奈○』と話しているような錯覚に陥るんです
    彼女とは、アニメや漫画、小説のことを毎日休み時間に語り合って、交換日記もしていました。もちろん、好きな男子のことや家族のこと、将来のことなんかも話しました。
    美奈○とは、好きな物が似ていて、考えることや感じることに共通点があって、でも、違う見方も教えてくれたり、、、。話せば話すほど、考えが広がったり、深く感じられたり、、、。
    パイシェルさまと話しているとあの時と同じように、たくさん気づかされたり、物語のもっと奧を感じたりします
    それに、ブログを拝見するとほっこり幸せな気持ちになるんです。
    一緒にお出かけできるベアローズさまが羨ましい
    ギターの音色、カッコいいですよね 切なくて激しくて
    ちょっと前に『リベルタンゴ』って、曲にはまり、ギターが弾けたらいいのになぁ、ってしみじみ思いました。

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